| 『抱きしめて「総合」「小さな小さな大豆マンの大きな大きな夢の冒険』(8) 佐藤 広也 ■7.学びの内容論のイメージを持つべきである(2) 豆腐料理を作る活動 11月、明日は豆腐レストランだ! 社会科での豆腐の扱いで、「お店調べ」「お買い物でカレーを作る」というのがある。そこであげられているのは、「1000円でカレーライス」で、「スーパーの見学」。これは子どもたちにとって切実感がない。春から総合で扱ってきた「大豆」の延長と接続にこの社会科の単元を置いた。雪の混じる天候の中、11月はじめ、3年生は「豆腐料理」を作るという決意で買い出しに出かけた。買い出し先は、商店や豆腐レストラン併設の豆腐屋さん。豆腐まんじゅう、麻婆豆腐、湯豆腐にみそしる、豆腐ムース、白玉だんご・・・と12種類の料理がならぶはずなのだ。その日、1時間目は、学習発表会の練習。劇は「小さな小さな大豆マンの大きな大きな夢の冒険」と言うオリジナル作品。これまで学んだ大豆や枝豆、豆腐のことが満載なのだった。そう、大豆や豆腐からもう離れられない。「意欲」はどこからわくのか。豆腐料理のために家族に聞いたり店に買い物にいったら値段を聞いたりチラシを見たりとどれかの活動をしてみる。その活動(探偵、という)を通じて意欲は引き出される。学校内でも互いにその探偵を報告。これが意欲を高める。話したがりや、聞きたがりや、したがりやに育てる、これが私たちの願いであった。 レシピも探偵していよいよ本番 買い物は、「豆腐レストラン・めめ」と「まるや」「すぎはら」へと行くことにした。 小さな地元のスーパーというところと、おなじみ豆腐専門店。自分が作りたい豆腐料理を探偵し、そのレシピを書いてくることから始まった。作り方はできれば、実際に家で挑戦してみるとよいし、それが説得力を持つわけだ。1,2組入り乱れて、作りたい物を出し合った。さらに作りたい料理でグループを編成して行く。安い・安全・安心・安価で安易ということがポイント。それぞれが調べたり聞いてきた料理を発表して、作りたい・食べたいという意志をしめす。親にももちろん協力をあおいだ。学年全体で話し合いをし、結局、二人から7人までのグループとなった。自分のグループで食べられる量を作る。余分はほとんどない。またそうした計算と分量で行う。安易に「余ったら人にたべさせる」式で計算をしない。たべたい料理を一品決めたのだから。またそのレシピの分量も、おとなの分量であるからその半分の量ということで、電卓片手に計算をさせていった。かけざんも、わりざんも、たしざん、ひきざんも、割合もここではどうしても考えなくてはならない。12種類のメニューで学年が分かれる。豆腐アイス つくりかたかんたんゆどうふ そば屋のカレー豆腐 豆腐グラタン 豆腐ハンバーグ 豆腐白玉 ひややっこ とうふまんじゅう 豆腐バナナチョコムース 麻婆豆腐 豆腐ステーキ梅ソース味 豆腐のみそしる 学級では、料理を作ったことがあるのが半数強。ガスレンジの点火の経験があるのが8人ぐらいだった。材料の買い出しを仕入れから何からという経験は2人だった。買い物や、実際の様子は資料に詳しいので譲る。おいしくできたというのが端的に言えば結果である。校区にはいわゆる商店街はない。「山の手」「宮の森」という名の通り高級住宅街とマンション、官舎でほぼ成り立っている地域。しかし、校区のはずれに50年前からの商店が2店あった。すぎはら商店とまるや。そしてその近くに、「おとうふ工房めめ」がある。食材も、3軒の店で工夫した買い物があった。「卵を2個売ってくれませんか」、「ネギを半分ください」、などの要求に、店もオーケーしたり、だめだしをしたりした。また値段も店によってまちまちなことも探偵してきた。「買い物袋」のビニル袋がいるかいならないかのちょっとした論争も起き始めた。豆腐料理を調べる 買い物 計画を立てる 食材の選択 分量 道具 手順 もりつけ いただきます かたづけ 感想書き 作り方の手順の歌と踊り化と、一つずつの解決を図った。大スーパーと地元商店の経営が、商品の並べ方や店員の対応、値段の違いなど様々な形があることをつかんだ。買い物も献立を考えることも初めてだったわけでそのどきどきがよい。頭で考えるだけではなく、人やものと触れていく中でつかむ知識や知恵という物がある。 さて、「説明書を書こう」の国語も当然、豆腐料理。「パンフレットを作ろう」もさ。縦横無尽に「総合」は広がる。ああしあわせ。これだけやってなお学力ではない、なんてだあれもいうまい。 |
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